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立教大学ESD研究センターでは、立教大学の学部や大学院の教育に協力しています。

2009年度全学カリキュラム総合B科目:
 「ESD-持続可能な開発と教育 <持続可能な世界はいかにして可能か>」

 

【第2回 もし地球が100人の村だったら】
 2009年4月22日(水)  担当:中村絵乃、上條直美


<ワークショップ形式での授業>
1.アイス・ブレーキング(「国の名前いくつ言える?」)
2.クイズ100人の村
3.回答と解説
4.振り返り


1. まず、各自で知っている国名をノートに書く(約5分)。書いた国数や地域(大陸)をチェックする。今回の最高数は57カ国。地域はアジア・ヨーロッパが多い。私たちが知っている国は、これまで学んだことがある場所が多い、ということを意識していこうという確認をおこなう。

2. 「もし地球が100人の村だったら」(以下、「100人村」)という本から抜粋した詩のコピーを用い、空欄になっている部分を埋める作業。これもまず一人で取り組み、その後解説を交えながら回答が示されていく。

・ 本のアウトラインの説明:「100人村」の原典は、「もし地球が1000人の村だったら」というエッセーだった。これを世界の現状認識(=地球は有限で増えたりしないのに、私たちは破滅へ向かっている)を提示したものだった。2001年の9.11事件を機に、グローバリゼーションがもたらす負の側面(スターバックスやマクドナルドが世界中に広がる一方で、文化・民族・言語の多様性への不寛容)に目が向けられるようになった。そのときにこのエッセーも注目され、「100人の村」とわかりやすい規模に縮めて解説されるようになり、広く読まれるようにされたのである。

3. 人口問題や食糧事情についての解説。

・ 産業革命の影響で農業技術が向上したことにより、引き起こされた食糧問題や貧困、人口の推移についてパワーポイントで図を示しながら説明。 食料問題については、授業参加者とのワークショップをおこなった。配布されたクイズ用紙に混ぜてあった色紙を色ごとに上げてみる。3種類の色はそれぞれ裕福だったり、貧しかったりする割合で配られており、視覚化することで、偏る食糧事情を理解した。

・ また、富の分配についてもワークショップをおこなった。教室の座席を5分割(約40~50人ずつ)し、各パートを「非常に裕福・裕福・普通・貧しい・非常に貧しい」と設定。食糧としてアメを用い、それがどのように分配されているかを、各パートに配られるアメの数で実感する。230人に対して1つずつ用意されたアメが、非常に裕福なところには1人当たり3個以上あるのに対して、非常に貧しいところには全員で5個しか充てられないという差に大きな驚きが広がった。

・ また、識字率の問題にも簡単なワークショップをおこない、説明があった。配布された資料の一部に「座ってください」と書かれたネパール語がある。全員が立ち、パワーポイントで同じ文字が示されるが、そのプリントがされた資料を持っている人のみが座ることができる。ここから、非識字であることがどういうことであるかを考えた。

4. 最後に、本日の授業を通して感じたこと、考えたことを振り返りシートに記入。また、「100人の村」の「むら」の意味や、詩の最後にある「踊りましょう!」の意味などについて周りの人たちと話し合った。

<出された意見>
 -「むら=みんなでやっていこう」という象徴なのではな いか。
 -「踊る」ということは言葉も関係なく、優越がないから使われているのでは・・・
 -「踊る」ことはみんなでできる。
 -「踊る」ことは一緒にできるから、新しい価値観の創造につながる。

 

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