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立教大学ESD研究センターでは、立教大学の学部や大学院の教育に協力しています。

2009年度全学カリキュラム総合B科目:
 「ESD-持続可能な開発と教育 <持続可能な世界はいかにして可能か>」

 

【第3回 ミレニアム開発目標】
 2009年4月29日(水)  担当:田中治彦


1.ミレニアム開発目標とは?(テキスト第4章)

・ ミレニアム開発目標
ミレニアム開発目標:MDGsは、Millennium Development Goals の略である。2000年の国連総会において「ミレニアム宣言」が採択され、その具体的な内容として提示された。
MDGsは8つの目標から成る。例えば、目標4の「幼児死亡率の削減」。日本での平均寿命は80歳だが、かつては50歳だった。現在の世界にはそれを下回る国もあり、幼児に関しては5人に1人が死亡してしまう状況である。目標4はこれに対応しようとするものである。目標6は、HIV/エイズの問題に対する目標である。今、新型インフルエンザが話題になっているが、同じように伝染性の疾病であり、長年問題となっている。目標7の環境の持続可能性はまさにこの授業の関わることである。ターゲットAにあるように、持続可能な開発について理解しようとしており、この授業が貢献しているといえる。目標8は、どうやって問題を解決していこうかという推進体制を築く、という内容であり、他の目標とは少し異なる。ただ重要なのは、これら8つの目標は相互に関連しており、それぞれをつなげて考えていくということである。

・ 貧困の悪循環
そもそも貧困問題は様々な問題が絡み合っている。貧困であるために教育が低い―そのために生産が低くなる―さらなる貧困を生む、といったような〔貧困の悪循環〕が形成されてしまっている。それらすべてに対策をしていかねばならないため、このような目標が設定されたのである。例えば、女性(ジェンダー)問題には、健康や教育面などの問題も絡みあってくる。母親は家族の食事や子どもの世話に深くかかわっているからである。そのため、開発プロジェクトを考える際も女性の視点を取り入れるとより生活向上に密着したプロジェクトになる〔=ジェンダーと開発 (GAD : Gender and Development)〕。MDGsの目標でみると、目標2~6までに関連していることになる。GADが機能すると、女性の地位が向上する-負担の少ないお産をする-子どもが減る(人口が減る)-幼児死亡率が減少する(手をかけて育てるため)という新たな良い循環が生まれる。このように、女性が性と生殖に関する健康を自覚できるようになるのである(リプロダクティブ・ヘルス)。

 目標7にある「環境の持続可能性の確保」は本授業でも初回から説明をしている部分である。環境破壊の原因は主に、①先進国の過剰消費、②途上国の貧困、③戦争であるが、これらに対してMDGsでは4つのターゲットを設定している。ターゲットAは本授業にあたる部分であり、MDGsに貢献していると言える。絶滅危惧種が激増している生態系に関する問題や飲料水の問題なども、それぞれ解決を目指す具体的なターゲットが設定されている。

・ ビデオ 『MINAの笑顔』(ユネスコ・アジア文化センター制作)視聴
識字やジェンダー、貧困などの問題を取り扱ったビデオを視聴し、感想をコメントシートに記入する。内容は次の通り。

  -MINAが薬を買うために街へ出るが、薬品の表示を読むことや値段の計算ができずにつらい思いをする。そのくやしさから識字クラスに通いだす。次第に読み書き計算ができるようになるにつれ、自分に自信がつき、生活にも良い影響が出てくる。-

 

 

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